平成28年度税制改正により2年連続の法人税率引下げ

~課税の繰り延べを使うことにより効果的な節税を~

平成27年度税制改正に続き、28年度税制改正においても法人税率の引下げが行われました。

ただし、法人事業税の計算上、資本金が1億円を超える法人(以下、大法人)について、法人実効税率の算定に組み込む『所得割』の課税割合が縮小される一方で、法人実効税率の算定に組み込まない『外形標準課税』の課税割合が拡大されています。そのため赤字の大法人にとっては、税の負担が増えることになります。

法人実効税率は20%台に

「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」という、日本における法人税改革の趣旨に基づき、27年度を初年度とし、以後数年で法人実効税率を20%台まで引き下げることを目標に、改正が行われています。

この目標を実現するために、27年度では先行して法人税率の引下げが行われました。また27年度税制改正時には、28年度税制改正で更なる引下げを図ることが言及されており、これが今回想定どおりに実行されました。

これらの改正により、財務省が示す法人実効税率は次の通りとなり、28年度において目標の20%台となりました。

なお、法人税率といえば、年800万円以下の課税所得金額に対する税率が15%となる、「中小法人の軽減税率の特例」があります。27年度税制改正により、この特例は適用期限が29年3月31日まで延長されており、これ以降の適用に関しては29年度税制改正時に検討されると思われます。財務省が公表した「租税特別措置の適用実態調査の結果」によれば、この特例の適用件数は26年度で約80万でした。中小法人等にとって影響が大きいこの特例について、今後どのような方向となるのか、29年度税制改正の情報も注視しましょう。

課税の繰り延べにより効果的な節税を

今回の法人税の改正により恩恵を受ける節税取引は保険商品等の、支出時に経費処理ができ、かつ、その後返戻金等により入金がある(戻ってくる)取引となります。

というのも今税金を払うよりも将来税金を払った方が安いため、同じ利益でも将来に繰り延べておけば自然と節税になるためです。

例えば、現在1,000万円の利益があったとします。

この利益に対して現在の税金は 321万円の税金が発生しますが、3年後だと297万円の税金となります。

このため保険などの商品を購入し、解約返礼率が100%とすると獲得する利益は累計では変わりませんが、税金が高いときに費用計上でき、税金が安いときに収入計上ができるため、自然と節税になるのです。

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